『とっておくもの、しまうもの』 10人の大切なものとの暮らし(アスコム)
帯に「今の暮らしにちょうどいいしまい方 おはなし+収納ルール」とあって、載っている10人の名前が
渡辺有子(料理家) 土器典美(『DEE'S HALL』主宰) 広沢京子(フードコーディネーター) 原弘美(料理人) かわしまよう子(花作家) 田中美和子(スタイリスト) 嶺川貴子(ミュージシャン) 中川ちえ(エッセイスト) 関根由美子(『fog linen work』オーナー) 赤佐ひかり(イラストレーター)
とあって、表紙の写真の感じ良さとともに、このラインナップでは買わずにはおれない!!
どこかで収納下手の人ほど収納の本を買う・・とかと聞きましたが、その通り!!で私は収納の本と見れば目がなくて、今まで様々な収納の本を買って来ました。
少ないスペースに少しでもキチンと収納する工夫から、洋服の畳み方、便利なグッズなどなど、様々な本を見て来て、そして、プラスチックケースやらなにやら買ったりしてきて、今ようやく思いはじめたのは、収納の為にモノを増やすのは止めようってコト。
「すっきりと暮らすための、しまい方を教えてください」 そんな質問をされた10人の人たちですが、誰ひとりとして、「収納テクニック」は持っていなかったそう。
大事なのは、気持ち良く暮らす、モノとのつきあい方というか暮らし方だということ。
おもしろいのは、各々の方の収納のテーマと言えるものがタイトルになっていて、例えば、気に入ったものが出て来るまで適当に買ったりしないという、渡辺有子さんは、「待つ人」。
気にいって買ったものは捨てないで、どこかに置く所を探してやる、原弘美さんは「引き受ける人」。
モノを整理してスッキリと・・と思いつつ、ゴミ箱からまた取り戻したりしている私は、心強い味方を得たような気がしましたが、さすが料理人だけあって、沢山あるモノはキチンと使われているようで、どこに何があるか判らないわが家と一緒にしてはイケマセンけれど・・・
極端にモノが少ないかわしまよう子さんの簡素な暮らしぶりは、私の生活の対極にあるのですが、ものが少ない故に、飾られたものが生きるんだと納得しました。
コーヒー焙煎の道具やらコレクションされたレコードで出来上がったご主人のお城に、ちょっとずつ自分のものを滑り込ませていった「柔軟な人」の中川ちえさんの、心地よい空間を作るためには目先の便利に飛びつかない・・収納のための収納はしない・・・も、様々な収納用品で却って部屋が片付かない私は大納得な潔さで、見習いたいと思います。
心地よい暮らしを育む、それぞれの心地よい空間の先には、その人その人が譲れない大事なもの、考え、ルールが見えて来て、片付ける前に、ホントに自分にとっての大切なものはナニ?そして、どういう暮らしをしたいのか・・って考えるのが大事だな・・って思いました。
そうしてまず私がしたのは、とにかく本を重ねていくこと・・でした。
なんだか空気感が一番心惹かれた「積みあげる人」の田中美和子さんの真似をしているのです。
一番スタイリングがされてなさそうなお部屋なんだけれど、どこか岡尾さんの本と同じ空気を感じたのですが、後ろのプロフィールでやはり岡尾美代子さんに師事されたと書いてあって、ナルホドでした。
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2006年6月8日(木)
No.144
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