竹中直人監督の『サヨナラCOLOR』を見て来ました。
海辺の病院に勤める医者・正平(竹中直人)の元に、高校の同級生にして、彼が憧れていた未知子(原田知世)が入院する。
他の誰も覚えているのに、彼のことだけ思い出せない彼女は、子宮癌を患っているのだけれど、正平は必死で治療して・・・
ストーリーも素敵でしたが、とにかく、映像が綺麗で印象的なシーンが沢山・・というか、最初から最後まで、どのシーンも私は大好きです。
ブルーが、とても印象的で、最初のシーンの、竹中直人さんが乗っている車のブルー(この車がとても可愛いのですが、詳しく無い私には何か判らない・・)、病室のポットのブルー(このポットは欲しい!!)、原田知世さんのパジャマのストライプのブルー、手術を待つベンチのブルー・・そして、日本の海とは思えない位、お洒落で綺麗な海のブルー・・・。
インテリアも、シンプルな病院の白い壁、正平の古い家の、適度に散らかって居心地良さそうで趣味の良い住まい方、彼の行きつけの居酒屋、その女将の部屋の電気スタンドの可愛らしさ、未知子の友達のフランスにあるみたいな雑貨のお店・・と、どれも落ち着いていて素敵なのです。
物凄い起伏があるのではないけれど、しみじみと良い、そして、最後は誰もいなければボロボロ泣いてしまいそうなくらい、じんとくる映画でした。
また、最近気になるハナレグミの永積タカシさんの「サヨナラCOLOR」、この曲に触発されてこの映画が作られたというだけあって、彼の心地よい声が、この映画の深いけれどべた付かない優しい愛の雰囲気を伝えていて、いつまでもこの海と砂浜の風景と一緒に聞いていたいと思いました。
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2005年9月27日(火)
No.96
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